地域戦略ラボ

地域づくり・まちづくりに興味がある人、したい人のための学びのメディア

読書

神山町でさえもこの状況

よく地方創成の成功例として取り上げるものの一つに徳島県神山町があります。 NPO法人グリーンバレーの大南信也さんらが中心になって、地域活性化に取り組んでいます。IT企業のSansanがサテライトオフィスを開いたり、若い移住者が来たりしていると話題にな…

ゆるキャラグランプリ2016

ゆるキャラグランプリが松山市で開催されていました。松山市の会場では2日間で5万人集めたそうです。 グランプリは高知県須崎市のしんじょう君だそうです。みきゃんのほうが全然かわいいと思う。 まちビジネス事業家の木下斉さんは、ゆるキャラビジネスのよ…

人口減少社会

地方では人口減少がリアルに存在しています。地域経済論の授業に出席している学生のも人口問題に高い関心を示しています。 Yahoo!ニュースでは、吉川洋の『人口と日本経済』と村上由美子の『武器としての人口減社会』を紹介しています。その中で、イノベー…

デジタルテクノロジーに遅れる日本

当ブログ9月20日の 「デジタルシティー/テックシティー」に書いたことではあるが日本は技術におけるデジタル化(digitalization)の認識が遅れていると感じている。デジタル化とはTVのアナログ波がデジタルになるという話ではない。デジタル化の技術変化に…

デジタルシティー/テックシティー

ロンドンの東部にデジタルテクノロジーをベースとしたクラスター”Tech City”が形成されていることは有名ですが、イギリスではそれを全国に拡大させようという動きが展開されています。 確かに、ロンドンはデジタル産業の就業者数が最も多い地域ですが、就業…

イノベーション・マネジメント

『イノベーション・マネジメント』って一橋大学の『イノベーション・マネジメント入門(2001年)』が定番のようになって、その後出ていないなと思っていたら、東大の先生が書いてくれました。 野城先生って、建築の先生でイノベーションが専門でないのに大丈…

「基礎データ処理」の集中講義がありました。

8月10日から13日にかけて、社会共創学部産業マネジメント学科1年生向けの授業「基礎データ処理」の集中講義がありました。 11日の山の日の休日も、13日のお盆の今日も、松山祭りの最中にも関わらず、クソ暑い中出席して、ひたすらExcelの作業に集中して取り…

公共をかたち化・組織化する力

愛媛に来て3か月強が経ちました。ローカリティについてずっと考えています。東京などの大都市と比べて、愛媛には何が足りないのかなって思うと、公共をかたち・組織にすることがあまり上手くないような気がします。都市計画とか、建築設計とか、大学組織とか…

都市をたたむ

著者は縮小社会における都市計画のあり方について考える。 現在ではコンパクトシティ―がその解決策として取り上げられているが、強制的に都市をコンパクト化しても、建設投資がかかるだけで、費用対効果は疑問としてる。確かに、日本のコンパクトシティーは…

外国人観光客が2020年に4000万人?

3月30日に政府から「明日の日本を支える観光ビジョン」が発表された。2015年に約2000万人だった外国人観光客を、2020年には4000万人にするらしい。ただでさえ混みこみの東京・大阪のホテル事情なのに、これ以上どうするのだろうか? これからアジア諸国の中…

コロンブス後の超グローバル化した世界

グローバル化と言っても今に始まった話ではなく、コロンブスが「新大陸を発見」してから超グローバル化した世界が広がっている。本書は、コロンブス新大陸発見後の翌年1493年からの「コロンブス交換」による「均質新世」の社会を描いている。 ジャガイモや病…

地域経済に成長は必要か?

ロイターの記事に「日本経済に「成長」は必要か」というコラムが掲載されていた。 人口が減少している中では、超低金利でも需要が増えない。一人当たりの生産性が上昇が上昇していれば、特に問題とはならないのではないかということである。 コラム:日本経…

地域再生って何?

地方創生が政府のお題目に挙げられてから、数年が立った。最近は当初の熱気も冷めて、あまりマスコミなのでは議論されなくなってきたかなと思う。参議院選が終われば取り上げられることも少なくなるのではないでしょうか。「地方」ネタは周期的に流行り廃り…

瀬戸内海事クラスター

今治市の基幹産業は造船業であり、海事クラスターということで産業振興に取り組んでいる。しかし、今治造船(株)のドックは西条市や丸亀市にもあり、サプライチェーンは当然行政範囲を超えている。また、尾道市や呉市周辺にも多くの造船業が集積している。…

GDPは生活の豊かさを測る道具ではない。

GDPが上がればみんな豊かになって、ハッピーになるイメージがある。しかし、GDPって単に生産と産出を表すものであり、震災復興で原状回復工事を 行ってもGDPは上昇する。現政権では2020年度までに名目GDPを600兆円までに上げることを目標としている。そのた…

都市という存在

著者はかなりの都市に魅せられた”都市オタク”で、都市の構造・機能を歴史的・文化的に細かく叙述していた。 都市の誕生にフォーカスしているわけではなく、都市の様々な現象について記述している。 都市の意味論について考えたい人にはお勧めの本である 都市…

コミュニティって何だろう

ジェラード・デランティ(2006)『コミュニティ』NTT出版 コミュニティって言葉を最近よく聞く。しかし、ちょっと古臭い感じもする。 コミュニティの境界とはどこなのだろうか?デランティはハバーマスと同様にそれはコミュニティの範囲であり、コミュニティ…

愛媛県って柑橘類王国であるけれど…

『柑橘類と文明』という本を読みました。 愛媛県も柑橘類大国であるが、ミカンを食べるという以外に、柑橘類と幅広く付き合っているのだろうか? 柑橘類を幅広く生活の中でつきあってもいいかなと思いました。 というわけで、大学の生協で甘夏柑を7個100円で…

『テキスト産学連携学入門』

産学連携学会から『テキスト産学連携学入門』の改訂版が出版されました。 7年ぶりの改訂で、上下巻総ページ数543頁、執筆者57名と大作になっております。 構成は、産学連携の歴史と省庁の政策、地域におけるモデルと事例、大学の仕組みなどが紹介されていま…

『日本のクラスター政策と地域イノベーション』

共著として「第8章 科学技術型イノベーションの空間」を担当させていただきました。 [概要] 科学技術型イノベーションにおける知識フローの空間 特性は、ローカル対ノンローカル(グローバル)という 二項対立的なものではなく、ローカルとノンローカルな 空…

『イノベーションの地域経済論』

私の著作です。2010年に提出した博士論文をまとめたものです。 [概要] 地域にある大学の技術シーズの実用化を取り上げ、 科学技術型イノベーションにおける空間について分 析した。イノベーションでは様々な要素技術の統合が 行われ、そのための共同研究プロ…