地域戦略ラボ

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コロンブス後の超グローバル化した世界

グローバル化と言っても今に始まった話ではなく、コロンブスが「新大陸を発見」してから超グローバル化した世界が広がっている。本書は、コロンブス新大陸発見後の翌年1493年からの「コロンブス交換」による「均質新世」の社会を描いている。

ジャガイモや病原菌、銀が新旧大陸に及ぼした影響は数多く書かれているが、その他にゴムの木やサツマイモ、グアノ、たばこ、奴隷など、様々な「交換」という出来事と世界史の変化について詳細に言及している。黒人奴隷が環境適応性が最も高く優秀な種であったとか、メキシコシティーが当時最もグローバルな都市であったという指摘はとても興味深い。

700頁強の分量であるが、歴史を縦糸と横糸で論じるにはそれぐらいの量が必要であろう。価値ある一冊である。

 

1493――世界を変えた大陸間の「交換」

1493――世界を変えた大陸間の「交換」