地域戦略ラボ

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神山町でさえもこの状況

よく地方創成の成功例として取り上げるものの一つに徳島県神山町があります。

NPO法人グリーンバレーの大南信也さんらが中心になって、地域活性化に取り組んでいます。IT企業のSansanがサテライトオフィスを開いたり、若い移住者が来たりしていると話題になっている地域です。

しかし、下図のように神山町の人口減少は続いています。自然減はここ数年100人強です。社会減も2011年は12人ほどプラスでしたが、2012年以降23~65人の減少となっています。

大南さんも”創造的過疎”として、自然減は致し方ないが、人口を再生産する若い世代が移住して来ればよいとしていますが、2013年に159人あった転入者数が2014・15年には111人、109人と減少しています。

神山町は地域の活性化に一生懸命取り組んで、成功例とされているが、地域の縮小を止めるには至っていないという現実があります。人口のフリーフォールを止めるのはかなりむずかしいようです。このような中、地域政策は効果を出せと言われても、構造的に無理なのではないか。絶対に達成できない目標を追いかけているのではないか。地域活性化の成果指標、ゴール、定義を変えないと、徒労感ばかりが募っていくでしょう。

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神山プロジェクトという可能性 (~地方創生、循環の未来について~)

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