GDPは生活の豊かさを測る道具ではない。

GDPが上がればみんな豊かになって、ハッピーになるイメージがある。しかし、GDPって単に生産と産出を表すものであり、震災復興で原状回復工事を 行ってもGDPは上昇する。現政権では2020年度までに名目GDPを600兆円までに上げることを目標としている。そのためには名目３％程度の成長率が必要らしい。

しかし、地域の人は単純に経済の量的拡大を、もう求めてはいない。地域経済は、国民経済と違い、GDPの拡大を図るモデルから決別すべきではないか。地域経済学（論）は国民経済の地域版ではなく、新たな理論的枠組みを必要としている。

GDP――〈小さくて大きな数字〉の歴史