地域戦略ラボ

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日本の停滞と近隣諸国の発展

かつて日本はアジアで最も経済的に豊かな国でした。1994年まではほぼ右肩上がりに伸びていましたが、それ以降は横ばいと言えます。

2007年にはシンガポールに抜かされ、2014年には香港にも抜かされました。現在のシンガポールの数値は日本の1.6倍、香港は日本の1.2倍となっています。

日本と韓国の差は6000ドル程度ですので数年のうちに日本を追い越すと思います。それが韓国の対日外交姿勢にも表れていると思います。

韓国と台湾の関係を見ると、2003年以降韓国経済が台湾を引き離しています。

香港とシンガポールの関係も、経済的にはほぼ同程度であったのが、特に21世紀になってからシンガポールが引き離しています。

台湾と中国の1人当たりのGDPの差は1980年に4倍程度であったのが、現在では2.5倍程度に迫っています。香港と中国の1人あたりのGDPの差は1980年に18倍程度であったのが、現在では5倍程度と差は縮小しています。

日本の中国の1人あたりのGDPの差は1980年に30倍であったのが、現在では4倍程度と差は大幅に縮小しています。現在の中国の1人当たりのGDPは日本の1980年と同程度なので、中国が決して貧しい国でないことは明らかでしょう。

かつて東アジアは日本が先頭を走る雁行型経済と言われていましたが、21世紀にはそれが全く崩れています。

 

図 東アジア主要国1人当たりGDP推移(名目GDP USドル換算)

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IMFデータをもとに作成)

 

学生に授業で上図を見せますと、自分たちの認識不足に少なからずショックを覚えると言います。学生が何かを感じて、何か行動を起こしてくれるといいです。