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[書評]『他者と働く』:対話により組織が形づくれられる。

宇田川元一(2019)『他者と働く』Newspicks Publishing

 

著者は、対話こそが新しい関係性を構築し、ひいては組織を形成すると社会構成主義から組織を議論しています。

対話のプロセスを「溝に橋を架ける」という行為に例えて、以下4つのプロセスを経て対話が成り立るとしています。

 

1.準備 「溝に気づく」 相手と自分のナラティブに溝(適応課題)があることに気づく。

2.観察 「溝の向こうを眺める」 相手の言動や状況を見聞きし、溝の位置や相手のナラティブを探る。

3.解釈 「溝を渡り橋を設計する」 溝を飛び越えれ、橋が架けられそうな場所や架け方を探る。

4.介入 「溝に橋を架ける」 実際に行動に橋を架ける。

それを一巡、二巡と回を重ねることで、組織が実体化していきます。

 

組織とは、ある権限により囲い込まれたものではなく、人々がコミュニケーションを手追ってはじめて成り立つものであると言えます。

 

確かに、対話により関係が実体化し、それにより組織が形づくられるのは理解できるが、対話が生れるモチベーション、必然性が必要ではないだろうかと新たな疑問が生れました。 

 

他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 (NewsPicksパブリッシング)

他者と働く──「わかりあえなさ」から始める組織論 (NewsPicksパブリッシング)

  • 作者:宇田川 元一
  • 出版社/メーカー: NewsPicksパブリッシング
  • 発売日: 2019/10/04
  • メディア: 単行本