都市をたたむ
著者は縮小社会における都市計画のあり方について考える。
現在ではコンパクトシティ―がその解決策として取り上げられているが、強制的に都市をコンパクト化しても、建設投資がかかるだけで、費用対効果は疑問としてる。確かに、日本のコンパクトシティーは公共投資を増やすための方便であるという面は否定できない。
その対案としてスポンジシティを提案している。都市空間の縮小は緩慢に進む、のであれば、その過程において小規模多層的な非営利経済社会型”開発”的対応が現実的である。
人々、特に専門家は過去に学習したモデルを是として社会に立ち向かう。それはinertia(惰性)であり、現実に対する偏見なのかもしれない。