地域戦略ラボ

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不便だからこそ維持される松山市の賑わい

松山市の現在の人口は約51万人、若者も多く、商業地も活性化していて中心市街地も賑わっている。高松市の人口は約42万人であり、松山市が四国最大の市である。

しかし、松山市が50万人の人口を抱えて賑わっているのは、独立(孤立)した商業圏を形成しているからである。近くの大都市と言えば、広島市まで船で2時間、岡山市まで電車で3時間半、東京、大阪は飛行機で行かなければいけない。なのでお客が他の都市に逃げないからだ。

新幹線のストロー効果と言われるが、新幹線や高速道路網が開通することにより、買い物や観光で便利になると言われるが、大都市から地方の町へ行く人より地方の町から大都市に行く人のほうが圧倒的に多くなる。

大都市商業圏と連結されることにより、その独自の商業圏がなくなるということは、購買力が流出する。宿泊客がなくなり、日帰り観光客が多くなる。対事業所支援サービス業など大都市の企業が進出してきて、今まであった地元企業が厳しくなる。などといった弊害がでてくる。

便利になり富が流出して、貧しくなっている地域が多くある。便利になったら豊かになるわけではない。